2012年5月10日

東急田園都市線2012年3月17日改正ダイヤを分析する!!

120510.jpg

 少々時間が過ぎてしまいましたが、明日東急田園都市線の夕ラッシュ時の利用状況が確認できる見込みが立ったので、3月17日の改正ダイヤを確認しておきたく新ダイヤを作成してみました。

 その作成過程で気づいた点をコメントしておこうと思います。

=====

<朝ラッシュ時ダイヤ>

120510_01.gif
図-1:朝ラッシュ時ダイヤ

 朝ラッシュ時ダイヤについては、準急運行時間帯が旧ダイヤの前後10分ずつ拡大し、約1時間30分間となりました。

 その前後10分間の急行の準急化に関しては、多少の時刻変更はあるものの、始発駅の変更は行わず、中央林間、長津田発時刻は極力従来通りにしているようです。

 準急化というと速達面ではマイナスな変更ではあるものの、意味合いとしてはピーク前後時間帯のピークダイヤ化という側面もあるようで、例えば7時台前半にあった鷺沼発各駅停車2本が長津田・中央林間発に延長されたり、ピーク時間帯の長津田発各駅停車が中央林間発に延長されたりしています。

 発駅の違いによる混雑面のバラつきを抑える事で準急ダイヤの目指す混雑均等化をより強化した印象を受けます。

 全体的に発駅時刻を早めており、渋谷着時刻は旧ダイヤ通りであることから、実績を踏まえた精査が行われたようなので、より手堅いダイヤになったのかなとは思います。

 暫くしたら利用状況を調べてみようかな・・・

=====

 <日中時ダイヤ>

 日中時ダイヤについては、微修正程度の変更なのでダイヤ掲載は省略しますが、ぱっと見た感じ下り急行の中央林間着時刻が1分遅れていますね。

 時刻上同時発車となる上り各駅停車時刻も1分繰り下がっているので、3分折り返しとタイトな各駅停車を4分折り返しにしたことと関係しているのかな?

 その他細かい時刻修正はありますが、基本同じパターンと見て良いかと思います。

 土休日ダイヤの日中時ダイヤは大井町線急行直通化と動きが大きかったので、以下でコメントしていますので参照ください。

 https://okiraku-goraku.com/2012/04/2012421.php#more

=====

 <夕ラッシュ時>

 改正プレスでは特に記載が無かったのですが、結構変化のあった夕ラッシュ時です。

 分かりやすい変化としては、急行の半蔵門線内始発時間帯の拡大が挙げられます。

 これまで渋谷発基準で18:50~22:10が清澄白河発、18:50~22:42が半蔵門線内始発として東武線からの直通による遅延影響を回避するパターンになっていました。

 新ダイヤでは時間帯を拡大し、同渋谷発基準で18:03~21:57が清澄白河発、17:53~21:57が半蔵門線内始発となり、18時台の急行を半蔵門線内発にしたという見方が出来ます。

 また、東武線からの直通列車の遅延リスクを減少させるため、直通スジの余裕を持たせる変更がなされました。

 具体的には以下のような感じです。

 旧:久喜17:06発-押上18:00発-渋谷18:30着/急行18:31発
 新:久喜17:06発-押上18:01発-渋谷18:35着/各停18:36発

 旧:南栗橋17:12発-押上18:09発-渋谷18:39着/急行18:41発
 新:南栗橋17:12発-押上18:11発-渋谷18:45着/各停18:46発

 旧:久喜17:26発-押上18:21発-渋谷18:52着/各停18:53発
 新:久喜17:26発-押上18:21発-渋谷18:55着/各停18:56発

 このように、押上~渋谷間の所用時間が3~4分増えています。

 清澄白河~渋谷間で清澄白河発急行の後続になるため、列車間隔の調整上所用時間が増えている設定にすることで、仮に押上の段階で多少遅延していても吸収できる形になっているのは良い感じですね。

 本数的な観点で見ると、18時台に関して言えば10分以下のサイクルに3本設定されていたのが10分サイクル3本となったので減便となりますが、1時間あたり19本が18になったレベルの減便であり、発車時刻が分かりやすくなったことや、東武線からの直通遅延のリスクを減らしたことにより、結果それほどマイナスになっていないのではないかと考えます。

 以下に18時ダイヤの新旧ダイヤを示します。

 緑ハッチングが東武線からの直通スジでして、変化が分かりますね!!

120510_02.gif
図-2:夕ラッシュ時ダイヤ(旧ダイヤ)

120510_03.gif
図-3:夕ラッシュ時ダイヤ(新ダイヤ)

 10分サイクルのパターンになり、多少運転間隔が広がったので、その分所要時間が減るのかと思ったら、思いのほか急行のスジは寝てしまいました。

 渋谷~三軒茶屋間のスジで寝ていたり、溝の口の停車時間に余裕を持たせている部分が目立つことから、実ダイヤに即した余裕を見た感じですが、各駅停車のスジが全体的に寝たことにより鷺沼・長津田緩急接続パターンの維持上急行スジも寝た感じです。

 このあたりは仕方のないところかもしれませんね。

 個人的に良いなと思った点として、渋谷の停車時間を全体的に長くして、急行直後の各駅停車の発車タイミングを急行直後にすることで、各駅停車として見た場合の前列車間隔を縮めるなどの工夫がされていることですね。

 明日調査をするので、詳しくは明日コメントしたいと思いますが、ダイヤ的に見た感じでは利用バランスはそこそこ良い感じになるのではないかとは考えます。

=====

 <夕~夜間帯ダイヤ>

 公式プレスで19時台~22時台で下り急行2本、各駅停車1本増発とありましたが、前述の通りサイクル変更があるため、増発のニュアンスを確認してみました。

 ◆17時台
  旧:急行5本、各駅停車9本、計14本
  新:急行5本、各駅停車9本、計14本

 ◆18時台
  旧:急行6本、各駅停車13本、計19本
  新:急行6本、各駅停車12本、計18本(各駅停車▲1本)

 ◆19時台
  旧:急行7本、各駅停車12本、計19本
  新:急行6本、各駅停車12本、計18本(急行▲1本)

 ◆20時台
  旧:急行5本、各駅停車11本、計16本
  新:急行6本、各駅停車12本、計18本(急行+1本、各駅停車+1本)

 ◆21時台
  旧:急行5本、各駅停車11本、計16本
  新:急行6本、各駅停車11本、計17本(急行+1本)

 ◆22時台
  旧:急行6本、各駅停車9本、計15本
  新:急行7本、各駅停車9本、計16本(急行+1本)

 ご覧のとおり、19時~22時台で見ると本数的にはソース通りになっているのが分かります。

 もう少し詳しく見ると、急行1本、各駅停車2本のサイクルは21時台まで不変ですので、間隔適正化により18~20時台の本数を均一化したという見方も出来そうですね。

 そういう意味では増発されたのは21~22時台と捉えることになるのかなと思います。

 個人的には17:53から21:03まで急行が完全10分間隔になったのが改善点かなと思っています。

 以上です!!