2013年2月27日

2013年2月23日京王相模原線橋本・京王多摩川駅利用状況調査

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 2013年2月23日に京王相模原線橋本駅および京王多摩川駅において、利用状況調査をしました。

 新ダイヤ2日目という事で、初期段階の状況確認という形となりますが、20分サイクルにおける3種別の分担具合を確認した次第です。

 以下、コメントです!!

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 <橋本駅>

 新ダイヤでは相模原線内優等運転の急行が特急になり、各駅停車の機能を区間急行が担う形になりましたが、本数設定だけ見れば、20分サイクルに優等1本、緩行2本と変わっていません。

 しかし、特急と快速が上下とも調布で緩急接続する形になったことで、線内緩行列車がほぼ10分等間隔になった事が、従来のダイヤと大きく変わっています。

 とりわけ昨年8月の調布地下化段階の暫定ダイヤで線内緩行列車の間隔が15、5分間隔になっていたため、各列車の分担量が変化しています。

 以下、上下別に見てみましょう!!

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図-1:橋本駅利用状況(上り)

 まずは上りです。

 【参考:2012年12月16日調査】
 https://okiraku-goraku.com/2012/12/201212163.php

 上記リンク先の通り、旧ダイヤ時は前列車間隔が急行12分(分担率60%)-快速3分(分担率15%)-各停5分(分担率25%)というパターンになっていました。

 緩行利用客は急行が利用できないので、その分後続の快速が緩行線だけ見た場合の分担をすることもあって、結果急行が全体の62%、快速が25%、各駅停車が13%という利用状況になっていました。

 新ダイヤでは、前列車間隔が特急8分(分担率40%)-区間急行2分(分担率10%)-快速10分(分担率50%)というパターンになりました。

 緩急傾向は変わらずですので、その結果、特急が全体の52%、区間急行12%、快速36%という利用状況になりました。

 旧ダイヤと比べると最混雑列車であった急行と比べて特急の利用率が下がりましたが、前回がいびつな間隔であったという見方になると思うので、新ダイヤは良い感じです。

 橋本~多摩センター間といった線内利用もあり、その場合特急と快速が等間隔になっている事で利便性は大きく向上したと言えましょう。

 利用状況を見ても特急と快速の利用され方が似ているところからも、そう言えるかなと思います。

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図-2:橋本駅利用状況(下り)

 続いて下りです(旧ダイヤについては前述リンク先を参照願います)。

 上りと裏返しのパターンであるため、旧ダイヤ時は前列車間隔が急行3分(分担率15%)-各駅停車12分(分担率60%)-快速5分(分担率25%)というパターンになっていました。

 しかし下りの場合は調布における準特急との接続という条件による流動が前列車間隔の影響を上回るため、端的に言うと急行+各駅停車=快速といった状況で、橋本に向かって少しずつ減っていく形となり、途中多摩センターから橋本への流れが追加されていて、その中間乗車の流動を前列車間隔が広い各駅停車が担っているというものでした。

 その結果、急行、快速、各駅停車が似たような形になっていたというのが旧ダイヤです。

 新ダイヤにおいても流動傾向は同様で、調布の時点で分担量の多い区間急行が橋本まで前列車間隔10分で走ることから利用が多くなっており、特急と快速については、快速が特急の直前を走る形となるため、線内集客は快速が担う形になり、結果快速もそこそこの利用になるのに対して特急は空いているという形となりました。

 これはパターン上仕方ないところで、全体的に利用の少ない橋本口において区間急行が他列車の2倍利用率が高くとも、利用の多い調布口の利用バランスを考えれば、これはこれで良いのかと思います。

 橋本の階段位置に近い車両の利用率が高いあたり、利用客はよく分かっていますよね!!

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 <京王多摩川駅>

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図-3:京王多摩川駅利用状況(上り)

 つづいて、京王多摩川駅です。参考データは調布地下化前のものですが、参考になるかと。

 【参考:2012年5月26日調査】
 https://okiraku-goraku.com/2012/06/2012526-3.php

 上りについては旧ダイヤ時も線内の分担バランスが良く、調布口では急行がやや多いものの、だいたい似たような利用率になっていました。

 新ダイヤでも基本似たような状況ですが、区間急行と快速が10分等間隔になった事で、線内各駅停車2本のバランスが良くなったように思います。

 橋本の段階で快速より利用が少なかった区間急行が同等レベルまでになるのは、特急の後設定であることを考えると不思議な感じもしますが、逆に快速の直後に特急が走るため、乗車段階で特急を待つ流れもあるのかなと思ったりします。

 いずれにしても新ダイヤも良いバランスという事で、良かったです!!

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図-4:京王多摩川駅利用状況(下り)

 京王多摩川の下りについては、旧ダイヤでは準特急に接続する急行、快速が似た利用率で、急行の後に設定される各駅停車は空いているという状況でした。

 しかし、新ダイヤでは特急が若干利用率が高いものの、ほぼ3本の利用率が同等になっています。

 橋本特急が快速と調布で接続する形のため、特急の利用率がもう少し高くなるかと思いましたが、概ね6:4程度のバランスになっているのは、双方ほどよく着席がある程度であることも含めて、なかなか良い感じです。

 先ほど橋本の段階で区間急行が他列車の2倍の利用率になっている事を書きましたが、やはり京王多摩センター等途中区間からの利用を含めた結果であって、調布口では良いバランスであり安心しました。

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 以上、相模原線内についてはパターン変更は総じて利用バランスの是正に機能したように思います。

 特急の認知度次第でもう少し特急の利用が今後増えていく形になるのではないかと思いますが、そのあたりは機会を見て調査します!!